暦の上では夏の始まりを告げる「立夏(りっか)」。2025年の立夏は5月5日で、ちょうどこどもの日と重なります。
立夏と聞いてもピンとこない方も多いと思いますが、自然の変化や暮らしの節目を知るうえで、とても大切な季節の区切りなので、ぜひその意味や過ごし方を知っておきたいところです。
この記事では、立夏の意味や由来、季節の楽しみ方などをわかりやすく紹介します。
立夏とは
立夏とは、1年を24の季節に分けた「二十四節気(にじゅうしせっき)」の一つで、夏の気配が感じられ始める時期のことを指します。
古来より季節の移ろいを知るための節目として大切にされてきた日で、気候の変化に合わせて暮らしのリズムを整える目安にもなります。
まずは、立夏がいつからいつまでなのか、また「初夏」との違いについても紹介します。
いつからいつまで?
立夏は「春分」と「夏至」のちょうど中間にあたる日で、例年5月5日ごろに訪れます。
陽射しが強まり、木々が青々と茂り始め、気温や湿度も徐々に上昇する時期です。
暦の上では「立夏から立秋(8月7日ごろ)の前日まで」が「夏」とされています。
日本列島は南北に長いため、沖縄ではすでに夏のような陽気でも、北海道ではまだ肌寒さが残るなど、地域によって季節の感じ方は異なります。
立夏と初夏の違い
「立夏」と「初夏(しょか)」はどちらも夏の始まりを表しますが、意味や使われ方に少し違いがあります。
立夏は二十四節気に基づく暦の上の夏の始まりで、年によって日付が変わります。
一方、初夏は、日常的に使われる季語や表現で、5月から6月初旬ごろまでの爽やかな季節を指します。
つまり、立夏は暦的な基準、初夏は感覚的・気候的な表現と言えるでしょう。
2025年の立夏はいつ?
2025年の立夏は5月5日、ちょうど「こどもの日」と重なります。
5月5日からおよそ15日間、次の節気「小満(しょうまん)」までが立夏です。
農作物の種まきや成長が始まるこの時期は、自然と調和した暮らしを意識するよいタイミングでもあり、季節の節目を家族で感じるのにもぴったりです。
七十二候って何?
七十二候(しちじゅうにこう)とは、二十四節気をさらに5日分ずつ三等分して、1年を72に分けたものです。
より細やかに季節の移ろいを表現しています。
昔の人々は、この七十二候を目安に農作業や行事、食事の内容を決めていました。
立夏の期間は、以下の3つの候に分けられます。
5月5日〜9日頃 | 蛙始鳴(かわずはじめてなく) | 冬眠から目覚めたカエルが鳴き始める頃。 田んぼや水辺に命の気配が戻る。 |
5月10日〜14日頃 | 蚯蚓出(みみずいずる) | 土の中からミミズが這い出てくる頃。 地面が暖まり、植物の成長も活発になる。 |
5月15日〜20日頃 | 竹笋生(たけのこしょうず) | 竹林では筍(たけのこ)が顔を出す頃。 山の恵みが豊かになる季節。 |
七十二候を意識すると、自然と寄り添った暮らし方が見えてきます。
立夏の時期にある行事・イベント
ここからは、立夏の期間に行われる代表的な行事やイベントについて、それぞれの意味や過ごし方を詳しく紹介します。
季節の節目にあたる立夏には、家族で楽しめる年中行事が多くありますので、ぜひ参考にしてみてください。
端午の節句
立夏の始まりにあたる5月5日は、「端午の節句(たんごのせっく)」があります。
もともとは邪気払いの行事でしたが、現在では男の子の健やかな成長を願う日として広く知られています。
5月5日には、鎧兜や武者人形などの五月人形を飾り、こいのぼりを掲げるのが一般的です。
また、縁起物として、鰹や鯛、筍(たけのこ)などの旬の食材を使ったお祝い膳を囲む家庭も多くあります。
地域によっては、柏餅やちまきを食べる習慣もあり、柏の葉には「家系が絶えないように」といった子孫繁栄の願いが込められています。
子どもの日
端午の節句と同じ5月5日は、「子どもの日」でもあります。
1948年に制定された国民の祝日で、「子どもの人格を重んじ、子どもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」とされています。
現在では端午の節句とあわせて祝い、こいのぼりや五月人形を飾ったり、柏餅やちまきを食べたりすることで、両方の意味を一緒に楽しむ家庭が増えています。
母の日
5月の第2日曜日は「母の日」で、2025年は5月11日です。
母の日はアメリカ発祥のイベントで、日本では戦後から広まり、今では春の代表的な家族行事となっています。
母の日は、日頃の感謝の気持ちを伝えるために、カーネーションを贈ったり、プレゼントを渡したり、手料理でおもてなしをする方も多いです。
立夏のさわやかな時期に合わせて、季節の花や初夏の食材を使ったメニューで感謝を表現するのもおすすめです。
立夏の時期に旬を迎える食べ物
立夏の時期に旬を迎える食べ物は、以下のようなものがあります。
- ・たけのこ
- ・菜の花
- ・山菜類
- ・新じゃがいも
- ・新玉ねぎ
- ・アスパラガス
- ・ピーマン
- ・トマト
- ・枝豆
- ・金目鯛
- ・かつお
- ・あさり など
立夏の頃は、春の名残を感じる山菜や新じゃが、新玉ねぎなどの「春の味覚」と、アスパラガスや枝豆、トマト、かつおなど「夏の走りの食材」がちょうど重なる時期です。
季節の変わり目は、自律神経の乱れや体調不良を感じやすくなる時期でもあるため、旬の食材を上手に取り入れて、栄養バランスのとれた食事で体調管理を心がけましょう。
詳しくは、以下の記事もぜひ参考にしてください。
https://sankeikaikan.co.jp/catering/column/catering/2023-may-foods/
最後に
夏の始まりを告げる立夏は、寒さも和らぎ、暑さも本格的ではないため、非常に過ごしやすい気候が特徴です。
5月初旬から中旬にかけてのこの時期には、端午の節句や子どもの日、母の日など家族や親しい人たちと過ごす行事も多く、集まりの機会が自然と増えるでしょう。
大人数分の食事の準備には、手間や時間がかかり、主催者の負担も大きくなりがちです。
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