猛暑に悩まされる夏を元気に過ごすために、体に溜まった熱を取り除くのが「暑気払い（しょきばらい）」です。
今回は、暑気払いとは何か、飲み会や納涼会との違いや時期、食べ物などを紹介します。
ぜひこの機会に暑気払いを知って、元気に夏を過ごしましょう。

暑気払い（しょきばらい）とは

暑気払い（しょきばらい）とは、冷たい飲み物や食べ物を食べたり、プールや海水浴に行ったりして、夏の暑さを払いのけることを意味します。
体内に溜まった熱気を取り除き、暑い季節も元気に過ごすことを目的に暑気払いを行います。

飲み会との違い

暑気払いは、夏に行う飲み会のことだと思っている方もいるかもしれません。
しかし、暑気払いは必ずしもお酒を飲む必要はなく、プールや海水浴を楽しむだけでもOKなので、飲み会とは異なるものです。

納涼会との違い

納涼会は、梅雨明けからお盆が終わる頃までの時期に開かれるイベントで、暑さを忘れることを目的に体を冷やす食べ物や飲み物を楽しみます。
対して、暑気払いは体の熱を払うことを目的として、冷たい食べ物や飲み物を楽しむだけではなく、打ち水や風鈴といった夏の風物詩も当てはまります。

暑気払い（しょきばらい）の時期はいつ？

古くから行われてきた暑気払い（しょきばらい）ですが、納涼会とは違い、いつからいつまでと時期が決まっているわけではありません。
春から夏に変わり始めた頃から、涼しさが訪れる秋頃までが暑気払いの時期と考えて良いでしょう。

暑気払い（しょきばらい）には何を食べる？

ここからは、暑気払い（しょきばらい）でよく食べられるものを紹介します。
邪気払いができる食べ物を食べて、夏の猛暑を乗り越えましょう。

定番の食材は麦

胃腸の消化吸収を助けてくれる「麦」は、夏バテ予防や夏の体調管理に役立つ暑気払いの定番食材です。
冷や麦はもちろん、無病息災で過ごせると言われる行事食のそうめんがよく食べられています。
また、よく冷えたビールを一緒に飲めば、体を冷やしてくれるだけではなく利尿作用もあるので、体に溜まった老廃物を排出する働きもあります。

夏が旬の野菜

暑気払いには、スイカやキュウリ、ゴーヤといった夏が旬の野菜がよく食べられます。
スイカやキュウリ、ゴーヤといった夏の野菜は、カリウムなどのミネラルを多く含むため、体の熱を下げてくれるだけではなく、余分な水分や老廃物を排出する働きもあります。
また、ビタミンCやβ-カロテンが豊富に含まれたゴーヤには、疲労回復の効果も期待できます。

夏バテ対策に良い食材

暑気払いは体を冷やす食べ物だけではなく、夏バテ対策に良い食材もしっかり食べることが大切です。
例えば、大豆や豚肉といったタンパク質が豊富な食材、レバーのように鉄分がたっぷり摂れる食材は、夏バテ予防に効果的です。
また、夏といえば精がつくうなぎや、ビタミンCが豊富な梅干しやレモン、食欲を刺激するにんにくなどもよく食べられています。

冷や汁

山形や静岡、宮崎などで食べられるご当地メニューの「冷や汁」も、暑気払いにぴったりの食べ物です。
出汁や味噌などで味付けした冷たい汁物料理は、さらさらと食べられるので食欲が落ちがちな夏場でもぱくぱく食べられます。キュウリなどの夏野菜をたっぷりと入れて食べるので、体の熱をしっかり下げてくれるでしょう。

甘酒

冬に飲むイメージの強い甘酒ですが、昔は夏に飲まれていたと言われています。
甘酒はビタミンやアミノ酸が豊富で、消化吸収に優れているため、暑気払いにぴったりの飲み物です。
夏バテで食欲がないときも、甘酒を飲むことでしっかりと栄養をとることができます。

冷やし飴

冷やし飴とは、麦芽の水飴をお湯で溶かし、しょうがのしぼり汁を加えて水と氷で冷やした飲み物です。
昔から暑気払いには、冷やし飴が飲まれています。
麦芽の水飴にはビタミンやミネラルが豊富で胃腸の調子を整えてくれるだけではなく、しょうがには代謝アップや冷え性予防などの効果があるので、現代人の体にも優しい飲み物となっています。

最後に

日本の夏は年々暑さを増していると言われています。
何もしていなくても疲れやすく、夏バテや体調不良に悩む方も多いのではないでしょうか。
そんな暑い夏こそ暑気払い（しょきばらい）をして、健康的に楽しく過ごしていきたいものですよね。

会社でも暑気払いとして、飲み会や納涼会を企画している方もいるのではないでしょうか。
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