行事食とは?料理に込められた意味や由来を一覧で紹介

行事食は、季節の節目で提供される伝統的なお料理であり、それぞれに独特の意味や由来が込められています。
日本では、古くから季節の行事やお祝い事などで、行事食を食べる習わしがあります。

この記事では、行事食とは何か、料理に込められた意味や由来について紹介します。

行事食とは

行事食とは

行事食とは、季節の節目や祝いごとなど、特別な日に食べるお料理のことです。
家族の幸せや無病息災を願うなど、それぞれの料理に意味が込められており、地域ごとに違いが見られることも少なくありません。

また、行事食の多くは旬の食材が使われる傾向にあり、季節の風物詩の一つという側面もあります。

日本の行事食一覧

ここからは、日本で食べられている行事食について、月ごとに紹介します。

1月は「おせち料理」

1月の行事食である「おせち料理」は、幸福をもたらす歳神様を元旦にお迎えして、その年の家族の安全や豊作を祈願するためと言われています。
地域によって食べる物が異なり、料理や食材にはさまざまな願いが込められています。

また、1月7日には無病息災を願う「七草がゆ」、1月11日の鏡開きには、お供えしていた餅を使った「おしるこ」や「ぜんざい」を食べる習わしもあり、これらも日本の行事食となっています。

2月は「恵方巻」

2月の行事食と言えば、節分の「恵方巻」が有名です。
起源は諸説ありますが、江戸時代から明治時代にかけて、節分の時期に大阪の商人たちが商売繁盛を祈願し、節分に巻き寿司をたべたことが恵方巻のはじまりという説が有力だと言われています。

また、同じく節分の行事食としては「福豆」もあります。
これは、豆は病気や災いを払う力があると考えられていたことから、節分の日に食べる習わしが生まれたとされています。

3月は「ちらし寿司」

3月の行事食といえば、ひな祭りに食べる「ちらし寿司」です。
ちらし寿司に使用される海老やレンコン、錦糸卵などは縁起が良い具材とされており、見た目も華やかでお祝い事に適していることから、行事食として食べられるようになりました。
ひな祭りでは、ほかにも「ひなあられ」や「菱餅」、「白酒」、「はまぐりのお吸い物」など、さまざまな料理が行事食として親しまれています。

また、3月は春のお彼岸もあり、邪気を払う意味を持つ小豆を使用した「ぼた餅」をお供えし、食べる習わしがあります。

4月は「さくらご飯」

結納や婚礼などの祝いの席でも多く用いられているのが、桜の塩漬けを使用した「さくらご飯」です。
さくらご飯は春を楽しめる行事食として、4月に食されるお料理の一つです。

また、4月の仏教行事である花祭りでは、『お釈迦様が生まれたときに九頭の龍が現れ、頭から甘露の雨を注いだ』という言い伝えによって、「甘茶」を飲む風習があります。

5月は「粽(ちまき)」

5月の端午の節句では、「粽(ちまき)」や「柏餅」が行事食として食べられています。
粽はもともと中国から伝わった食べ物で、粽を作ることで災厄を払うことができるという由来があります。
柏餅に使われる柏の葉は、新芽が出るまで古い葉が落とされないことから、子孫繁栄を願って食べられるようになったと言われています。

6月は「水無月」

京都には6月30日には「水無月」という和菓子を行事食として食べます。
水無月の三角形は夏バテを予防するための氷を表現しており、上にのった小豆には邪気払いや悪魔払いの意味があります。

また、関西地方では6月の夏至の時期になると、『たこの吸盤のように、苗が大地に根付きますように』と願ったことから、「タコ」を食す習わしもあります。

7月は「うなぎ」

7月の行事食といえば、土用の丑の日の「うなぎのかば焼き」です。
うなぎの旬は秋から冬ということもあって、売上げが少なかった夏のうなぎ屋に「丑の日だから『う』のつくものを食べると縁起がいい」という語呂合わせを平賀源内が江戸時代に発案したのが由来です。

また、七夕には無病息災を願って、「そうめん」が行事食として食べられています。

8月は「精進料理」

8月のお盆には、仏教の殺生を避ける考え方に由来して、「精進料理」を行事食としていただきます。
また、「白玉団子」や「そうめん」、「季節の果実」などをお供えし、それを食べる風習があります。

9月は「月見団子」

日本では江戸時代ごろから、農作物の収穫を感謝する行事として中秋の名月に「月見団子」をお供えしたり、月に見立てた「月見うどん」を食べる習わしがあります。
月見団子には、無事に米の収穫を行えたことを感謝し、翌年の豊作を祈願するという意味が込められています。

また、この時期は里芋の収穫期であることから「里芋の煮っころがし」を食べたり、9月9日には無病息災や長寿を願って「栗ご飯」を食したりもします。

10月は「さば寿司」

10月の行事食は、「さば寿司」です。
郷土の発展と子孫の繁栄を祈る秋祭りでは、さば寿司を作り、豊かな農作物の実りを神様に感謝する風習があります。

11月は「和食」

11月の七五三では、和食を食べる習慣があります。
たとえば、「赤飯」や「尾頭付きの鯛」、「紅白餅」などのお料理、れんこん、こんぶ、えびなどの食材を使った縁起の良い食事が用意されます。

また、七五三では子どもの長寿を願い、「千歳飴」を食べる習わしもあります。

12月は「かぼちゃ料理」

1年のうち最も夜が長くなる冬至には、栄養豊富な「かぼちゃ」を食べて、かぜを引かないようにする風習があります。

また、大晦日の行事食として知られる「年越しそば」には、1年の災厄や苦労を切り捨て、翌年まで持ち越さないという願いが込められています。

最後に

最後に

日本には、古くから特別な日のお料理として、旬の食材などを使用した行事食を食べる風習があります。日本の伝統である行事食は、縁起が良いというだけではなく、季節や旬を感じるお料理ばかりです。

しかし、行事食を自宅で用意するとなると、意外と手間がかかりますよね。
大人数で集まる行事やイベント、パーティーでは、ケータリングやデリバリーを活用して、手間をかけずに美味しいお料理をいただくのもおすすめです。

サンケイ会館では、お客様のご要望・ご予算に応じて旬の食材を使用したお料理を、ケータリングやデリバリーで提供をさせていただきます。
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